HPI歯科研究会の生い立ち
1995年、ダリル・レイモンド・ビーチ先生が創立され、静岡県熱海市に所在していたHPI研究所(Human Performance & Informatics Institute)が活動の拠点を関西に移行することになり、これに伴いこれまでの活動が休止されることになりました。
当時、HPI研究所として欧米のことはビーチ先生にお任せしても少なくてもアジアのことは、我々日本人の手でやろうと初代理事長の故三木 亨先生の声掛けで上海市に於いて「上海市衛生局」「中華医学会上海分会」「上海市口腔病防治院(旧上海市牙病中心防治所)との連携で「中日友好歯科診所」が開設され、運営が始まったばかりでありました、その根底にあるものはHPI研究所が提示したビーチ先生が提唱される論理哲学に基づくもので、その将来に対して大きな期待とともに運営上の不安が存在していました。そこで、これら活動を休止することは混乱を招くことにもなり、HPIの名誉も傷つけることになるため、これらの問題を共有するとともに、これまでにビーチ先生から教わった数々の教えを上海の人々に伝える必要性からそれまで上海の活動に関与した先生方が協力して「HPI歯科研究会」が立ち上げられ、日中交流を継続し今日に至っています。
HPI歯科研究会が目指すもの
1995年に設立された「中日友好歯科診所」も21年が経過し、当時担当した多くの人々が職場を離れ、今日新たな問題が生じています。
開設した当時、脚光を浴びた診療システムも時の経過とともに、その良さが伝えられておれず、今日では存続の危機にさらされています。
これは、中国に限らず我々の日常でも有り得ることで先人がいくら良いことを行ってもそれは先人の功績であり、それを次の人が代々引継ぐことは難しいようであります。
我々は、過去にビーチ先生から色々なことを学びました。しかし、その内容は多岐に及びその一つひとつを代々伝えることは難しいと思います。
そのような中、色々な書籍にビーチ先生が話された講演の内容が講演録として残っています。我々はこの講演によっていろいろなことを学び実践もしてきました。言い換えれば、この講演録は我々の教科書のようなものであります。そこで、活動の一環としてこの講演録をより多くの人々が閲覧できるよう集めてみました。是非ご一読頂き、意見交換の場に致したく思います。